横浜山手西洋館で「世界のクリスマス」12/25まで開催中。全7か国巡ってみた!3時間で世界一周レポート
横浜山手西洋館6館(外交官の家、ブラフ18番館、ベーリック・ホール、エリスマン邸、横浜市イギリス館、山手111番館)、旧山手68番館
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横浜山手西洋館では、2025年12月1日(月)から12月25日(木)まで、「世界のクリスマス2025~山手の丘で7つの国をめぐる~」が開催中です。
毎年人気のこのイベントでは、各館ごとにテーマとなる国が設定され、その国のクリスマス装飾や文化が紹介されています。
外国人居留地の面影が残る山手の丘で、まるで7か国を旅するように全7館巡ってきましたので、今回はその見どころをたっぷりご紹介します!
◆北欧ノルウェーの静謐な冬景色【外交官の家】
「外交官の家」の今年のテーマはノルウェー。
赤と白を基調にしたシンプルで温かみのあるデコレーションから、北欧らしい雰囲気が漂います。

![北欧らしい小物たち[提供画像]](https://ycvb.yokohama/img_data/FEATUREIMGITEM4829_2.jpg)
フェルトや木製のオーナメント、ノルウェーの妖精ニッセ人形などを見ていると、まるで雪に包まれた森の中の家に迷い込んだような気分に。


窓の外に広がる黄色く色づいたイチョウが目を楽しませてくれ、室内に差し込む柔らかな光も、長い冬をそっと温めてくれるようです。

「外交官の家」は山手イタリア山庭園の中にあり、石川町駅から最もアクセスしやすい洋館のひとつ。
カフェも併設されているので、最後に立ち寄ってひと息つくのも一案です。

◆オーストラリア 夏の陽気なクリスマス【ブラフ18番館】
南半球にあるオーストラリアでは、クリスマスは真夏のイベント。
「外交官の家」のすぐ隣に建つ「ブラフ18番館」では、サンタクロースがサーフボードに乗って現れそうな、海やBBQなど“太陽”を感じるユニークな装飾が楽しめます。


初代の館主がシドニー出身ということもあり、ビーチカルチャーを意識したクリスマスデコレーションが施され、ブルーやホワイトを基調とした涼しげな色合いが、寒い冬を忘れさせてくれるような明るさと開放感を演出しています。


ユーカリ、カンガルーポー、プロテアなど、個性的なワイルドフラワーも登場し、オーストラリアらしい、一味違った夏のクリスマスが味わえます。


◆フィリピンの光あふれる祝祭【旧山手68番館】
山手公園内のテニスコート脇に建つ「旧山手68番館」では、フィリピン共和国大使館が手がける、華やかで温かみのあるクリスマス装飾が楽しめます。

ここでは、世界で最も長くクリスマスを祝う国として知られるフィリピンの、にぎやかで心あたたまるホリデーシーズンの雰囲気が再現されています。
フィリピンでは、なんと9月から翌年1月までがクリスマスシーズン。国民の約8割がカトリック教徒であることから、クリスマスは一年で最も大切な宗教行事とされており、長い準備期間を通して気持ちを高めていくのが伝統です。


館内には、色とりどりの「パロル(星型ランタン)」が飾られ、まばゆい光で空間を包み込みます。
その輝きには、家族や地域との絆を大切にするフィリピンの温かな文化が込められており、訪れる人々の心をやさしく照らしてくれます。


◆優雅なフランスのノエル【ベーリック・ホール】
「ベーリック・ホール」では、フランスのクリスマスがテーマ。
シャンパンゴールドに白や深紅を合わせた華やかな装飾が、フランスらしいエレガンスと洗練された雰囲気を醸し出しています。


館内に足を踏み入れると、美しく整えられたテーブルセッティングや、繊細なガラスのオーナメントが目を引き、まるでパリのサロンに招かれたかのような気分に。


「パームルーム」から2階の居室まで、館内すべてが美しくトータルコーディネートされており、スパニッシュスタイルの建物ならではのアーチ型の窓枠とも絶妙に調和しています。
装飾と建築が響き合い、空間全体がひとつの物語のように感じられますね。


◆アメリカの華やかなホリデースピリット【エリスマン邸】
元町公園に佇む「エリスマン邸」では、アメリカのにぎやかで楽しいクリスマスが再現されています。
移民国家であるアメリカならではの、多様な文化がミックスされたスタイルが魅力です。


「エリスマン邸」の設計を手がけたアントニン・レーモンドが、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトに師事していたこともあり、室内にはライトの代表作「タリアセン2」の照明や椅子が置かれています。


さらに、レーモンドが愛した日本文化を思わせる和のテイストも随所に見られ、洋と和が調和した独特の空間が楽しめます。


◆伝統と気品が息づく英国のクリスマス【横浜市イギリス館】
港の見える丘公園の一角に佇む「イギリス館」は、かつて、英国総領事公邸であった建物で、クラシカルで上品な英国のクリスマスが楽しめます。


深いグリーンと赤を基調としたデコレーションに、アンティークの食器やリースが彩りを添え、まるで英国総領事公邸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気が漂います。


館内には、タータンチェックのファブリックや愛らしいテディベアが飾られ、どこか『ハリー・ポッター』の世界を思わせるような、英国らしい温もりと魔法の気配が感じられます。
紅茶とスコーンの香りがふわりと漂ってきそうな空間で、ゆったりとした優雅なひとときが過ごせます。


◆韓国の温もりある冬の風景【山手111番館】
2025年は、日韓国交正常化から60周年という節目の年。これを記念して「山手111番館」では韓国のクリスマスがテーマとなっています。


韓国では、クリスマスは恋人や家族と過ごすロマンチックな日として親しまれており、その温かな雰囲気が館内にも丁寧に表現されています。
韓国伝統の色彩や装飾が、現代的なセンスと美しく融合し、落ち着きの中にも華やかさを感じる洗練された空間が広がっています。


注目は、韓国の伝統柄をモチーフにしたユニークなオーナメントや靴下飾り。細部にまでこだわった演出が、訪れる人の目を楽しませ、思わず足を止めたくなるような魅力にあふれています。
また、韓国では古くから「五方色(オバンセク)」と呼ばれる黄・青・白・赤・黒の5色が大切にされており、これらの色は自然や宇宙の調和を表すものとされています。
その色彩が装飾の随所に取り入れられ、伝統とモダンが調和した韓国らしい美意識を感じることができます。


◆まとめ
山手西洋館の「世界のクリスマス」は、開港の地・横浜ならではの異国情緒あふれる、無料で楽しめる冬の風物詩です。
イベント期間中は、リース作りのワークショップやコンサートなどを通して、各国の文化を体験できるほか、山手イタリア山庭園では幻想的な光に包まれる「キャンドルガーデン」も開催され、ロマンチックなひとときを演出してくれます。
この冬は、横浜山手西洋館で世界のクリスマスを巡る旅に出かけてみませんか? それぞれの国の文化や美意識が詰まった装飾に触れながら、心あたたまる時間を過ごせること間違いなしです。
全館を巡るのにかかる時間はおよそ3時間。歩きやすいスニーカーでの訪問がおすすめです。
概要
会 期 2025年12月1日(月)~12月25日(木)
時 間 9:30~17:00 ※金曜日、土曜日は18:00まで開館
入場料 無料
会 場 横浜山手西洋館6館(外交官の家、ブラフ18番館、ベーリック・ホール、エリスマン邸、横浜市イギリス館、山手111番館)、旧山手68番館
【各館のテーマ国・内容】
◆外交官の家
〔テーマ国〕ノルウェー王国
〔装飾者〕井上勢津(株式会社ノルディックカルチャージャパン)
◆ブラフ18番館
〔テーマ国〕オーストラリア連邦
〔装飾者〕福井朋子(D.Moon主宰)
◆ベーリック・ホール
〔テーマ国〕フランス共和国
〔装飾者〕松島理恵子
◆エリスマン邸
〔テーマ国〕アメリカ合衆国
〔装飾者〕山本直子(神奈川インテリアコーディネーター協会)
◆横浜市イギリス館
〔テーマ国〕英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
〔装飾者〕いなみ純子(ケイ山田ガーデニングスクール横浜教室代表)、本間るみ子(Studio R 主宰)
◆山手111番館
〔テーマ国〕大韓民国
〔装飾者〕竹内薫(The Table ALICE 主宰)
◆旧山手68番館
〔テーマ国〕フィリピン共和国
〔装飾者〕フィリピン共和国大使館
<お問い合わせ>
ベーリック・ホール TEL: 045-663-5685
※スペシャルイベントについては各施設へお問い合わせください
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港ヨコハマに流れ着いた引っ越し多めのバガボンド。
MBTI診断は冒険家型。趣味は旅行(建築探訪、史跡巡り)、数独、野球、相撲、洋画、洋楽。
好きな横浜スポットは、ナイターに浮かび上がる横浜スタジアム、街中のオアシス元町公園水泳場。
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