横浜山手西洋館 いけばな七流派の家元が彩る「花と器のハーモニー」6/14日(日)まで開催中!
横浜山手西洋館
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横浜山手西洋館では、2026年6月6日(土)から6月14日(日)まで「第24回特別展 花と器のハーモニー2026」が開催中です。
今年は、2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)との連携企画として「~いけばな七流派の家元が彩る洋空間Ⅱ~」と題して、世界で活躍する華道七流派の家元による“和×洋”の空間美が楽しめます。
山手エリアは、開港後に外国人居留地として発展した、横浜の中でも特に異国情緒が色濃く残る場所。丘の上に点在する洋館は、当時の建築様式を今に伝える貴重な文化財です。
そんな歴史ある洋館に、華道家元たちが生み出す花の世界が溶け合い、ここでしか味わえない特別な空間が広がっていました。
横浜ならではの“和洋折衷の美”を体験できる同展の魅力と見どころを、詳しくご紹介します。
◆港の見える丘公園エリア
①山手111番館 × 未生流(みしょうりゅう)
装飾者:家元・肥原慶甫 / テーマ:「光をまとう花」
1926年に建てられ、今年100周年を迎える山手111番館は、港の見える丘公園のローズガーデンを見下ろす場所に位置し、赤い屋根や白い壁が特徴のスパニッシュスタイルの洋館です。

未生流は1807年、未生斎一甫が大阪で創流した流派です。
伝統の花を「格花」、新しい時代、現代の花を「新花」と称し、いけばなの美を表現します。

館内には、柔らかな光を受けて輝く花々が広がり、外観の明るい雰囲気と内観の落ち着いたインテリアが調和した空間が生まれています。

ポーセリンアートの食器は柄ものではなく、シックな色合いと上品な艶感が魅力。空間が引き締まり、花の彩りをより美しく引き立ててくれます。

②横浜市イギリス館 × 華道家元池坊(いけのぼう)
装飾者:次期家元・池坊専好 / テーマ「つなぐ」
横浜市イギリス館は、1930年代に英国総領事公邸として建てられた重厚な洋館です。港の見える丘公園の庭園に佇み、晴れた日には横浜港を望む絶好のロケーション。大階段やサンルームが、当時の優雅な暮らしを今に伝えています。

華道家元池坊は587年、聖徳太子が六角堂を建立したことに始まる、日本最古の華道流派です。仏前に供える花が発展し、“いけばなの根源”と呼ばれる存在。代々、家元が六角堂(京都)の住職を務めています。

「つなぐ」をテーマにした作品は、歴史と未来、人と自然を結びつけるような伸びやかな構成が印象的です。
2階のダイニングでは、テーブルセッティングとの調和が美しく、銀器の輝きも上質なアクセントを添えています。

船内のような丸窓があるサンルームでは、柔らかな光が差し込み、花々の色彩がより鮮やかに浮かび上がります。

◆元町公園エリア
③山手234番館 × 一葉式いけ花(いちようしきいけばな)
装飾者:家元・粕谷尚弘 / テーマ「あわいの花の間」
山手234番館は、1929年、関東大震災後の復興期に外国人向けアパートとして建てられた建物で、左右対称の間取りが特徴です。素朴で温かみのある佇まいが、当時の山手らしい暮らしを今に伝えています。

一葉式いけ花は、花と自分のあいだに生まれる「間」を大切にする流派です。

現代の暮らしに近い空気感を持つ同館を活かし、日常と非日常、和と洋が交差する空間が表現されています。

畳(五畳分のイグサ)、着物(サギ柄の浴衣の反物)、お茶(枝もの)、お花。日本を代表する文化が凝縮された空間は圧巻です。
※同館2階にて展示

④エリスマン邸 × 古流松應会(こりゅうしょうおうかい)
装飾者:家元・千羽理芳 / テーマ「江戸の様式美 -古流生花を洋館に-」
エリスマン邸は、1925年にスイス人貿易商フリッツ・エリスマンの邸宅として建てられた、アントニン・レーモンド設計の洋館です。現在は元町公園の緑に囲まれた場所へ移築され、モダンで明るいデザインが魅力の建築として親しまれています。

古流松應会は、江戸時代から続く伝統的な生花を受け継ぐ流派です。

1階は現代華。
スモークツリーと市松模様のテーブルウェアが印象的です。

2階は伝統的なお生花。一館で異なる印象の装飾が楽しめます。

⑤ベーリック・ホール × 小原流(おはらりゅう)
装飾者:家元・小原宏貴 / テーマ「紫翠」
ベーリック・ホールは、1930年にイギリス人貿易商バートラム・ロバート・ベリックの邸宅として建てられた、山手最大級のスパニッシュスタイルの洋館です。アーチを多用した外観や広々としたホールが印象的で、当時の優雅な暮らしを今に伝えています。

小原流は明治時代に誕生した流派で、花の色彩や自然の美しさを生かす「盛花」を創始したことで知られています。
瑞々しい緑の葉と樹木の力強さを生かした、大胆で生命力あふれる作品は、広い空間を活かした立体的な構成が印象的です。

孟宗竹(もうそうだけ)や、江戸時代の漆器・行器(ほかい)は、素材そのものの存在感が際立ち、作品に深みと歴史の趣を添えています。

◆山手イタリア山庭園コース
⑥外交官の家 × いけばな嵯峨御流(いけばなさがごりゅう)
装飾者:特別華務職・辻󠄀井ミカ / テーマ「嫁ぐ日」
外交官の家は、明治期に建てられたアメリカン・ヴィクトリアン様式の名建築で、国指定重要文化財です。1910年に外交官・内田定槌の邸宅としてJ.M.ガーディナーが設計し、1997年に横浜へ移築・復原されました。室内には当時の家具や調度が再現され、ガスストーブやステンドグラスなどから外交官の暮らしの面影を感じられます。

嵯峨御流は平安時代に起源を持ち、宮廷文化を背景とした優雅な流派です。

結納、お色直し、ウェディングドレスなど、「嫁ぐ日」をテーマにした作品は、気品と華やかさが同居し、歴史ある館にふさわしい格調高い空気をまとっています。

花々が語りかけるように空間と響き合い、人生の節目を祝う特別な一日の情景が、気品をもって鮮やかに浮かび上がります。
庭園も魅力のひとつで、「外交官の家」が西洋館の中で唯一の重要文化財として大切に守られてきた理由も実感できます。

⑦ブラフ18番館 × いけばな松風(いけばなしょうふう)
装飾者:家元・塚越応駿 / テーマ「余韻のかたち」
大正末期に建てられ、1991年までカトリック山手教会の司祭館として使われていた外国人住宅です。フランス瓦の屋根やベイウィンドウ、サンルームなどの特徴を残し、淡いクリーム色の外観が可愛らしい洋館として親しまれています。
1993年にイタリア山庭園へ移築・復元され、館内では当時の暮らしを再現した空間を楽しめます。

1921年、初代家元・塚越応璟(つかごしおうけい)により創流。日本画家としての素養に基づく絵画的構成美を礎にしています。

花・器・建物が響き合い、“余韻”を形にした作品からは、まるで音楽が聞こえてくるよう。

食卓にも、窓辺の装飾花にも、音符や楽器、そして“音”そのものの気配が漂い、余白の美が空間を豊かに彩ります。

◆まとめ
横浜の初夏を彩る恒例イベント「花と器のハーモニー」。歴史ある洋館に、華道家元たちが生み出す花の世界が溶け合い、ここでしか味わえない特別な空間が広がっていました。
横浜らしい異国情緒と日本の伝統美が響き合うこの季節、ぜひ“花の世界”に触れてみてはいかがでしょうか。
◇ちょこっとガイド 山手西洋館へのアクセス
港の見える丘公園エリア→元町公園エリア→山手イタリア山庭園エリアと巡る場合は、みなとみらい線 元町・中華街駅からが便利です。
(逆ルートの場合は、JR石川町駅からが便利)
◇ちょこっとガイド オリジナルクッキー缶
各館で販売されている、オリジナルクッキー缶は旅の記念やお土産にぴったりです。
◇ちょこっとガイド 喫茶室
横浜山手西洋館のうち、次の3館には喫茶室が併設されています。
散策の合間に立ち寄れば、ゆったりと休憩しながら山手の雰囲気を味わえます。
◆港の見える丘公園エリア 山手111番館
◆元町公園エリア エリスマン邸
◆山手イタリア山庭園エリア 外交官の家
「花と器のハーモニー2026」概要
【開催概要】
期間:2026年6月6日(土)~6月14日(日)
時間:9:30~17:00 ※期間中休館日なし
会場:横浜山手西洋館7館(外交官の家、ブラフ18番館、ベーリック・ホール、エリスマン邸、 山手234番館、横浜市イギリス館、山手111番館)
<お問合せ>
山手西洋館等管理事務所 TEL:045-323-9500
<注意事項>
・撮影について
期間中の館内での撮影は、携帯電話とタブレットによる写真撮影のみ。
カメラによる撮影希望の方は、別途有料の撮影日時をご確認ください。
・靴棚使用中止について(横浜市イギリス館を除く)
期間中は、靴の履き間違いを防ぐため靴棚の使用を中止します。靴は備え付けのビニール袋に入れて館内に持ち込みください。(室内履きの持参を推奨)
URL
港ヨコハマに流れ着いた引っ越し多めのバガボンド。
MBTI診断は冒険家型。趣味は旅行(建築探訪、史跡巡り)、数独、野球、相撲、洋画、洋楽。
好きな横浜スポットは、ナイターに浮かび上がる横浜スタジアム、街中のオアシス元町公園水泳場。
出掛けてみたくなる、横浜の話題を幅広くお届けします。
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