北欧と日本の作家が三溪園でインスタレーション展を開催! 日本庭園で楽しむコンテンポラリーアート
三溪園
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横浜を代表する日本庭園 三溪園をキャンバスに、北欧と日本のアーティストのコンテンポラリーアートの作品を展示する「アートの庭 - 北欧と日本の作家によるコンテンポラリーアート展」が2021年4月28日(水)に開幕しました。
主催するのは、国内外の斬新なコンテンポラリーアートの企画などを行うアーティストグループ「EAJAS」(Emerging Art from Japan & Around Scandinavia)。同展は2010年からスウェーデンと日本で交互に行われ、今回が第6回で、日本では2012年、2016年に続く3回目。2016年にも三溪園で行われましたが、単独会場としての開催は初めてだそうです。
スウェーデンと日本のアーティスト35名の作品が、三溪園の外苑庭園や重要文化財の建造物「旧燈明寺本堂」と「旧矢箆原家住宅」の中に展示されています。
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①新緑の日本庭園に描かれたアート作品
三溪園を散策するときは、入口から"大池を左手に反時計回り"に回り、「内苑」を先に巡ることが多いのですが、今回の作品が展示されているのは「内苑」ではなく、「外苑」のエリアなので、"大池を右手に時計回り"で巡るのがオススメです!
この「アートの庭」はタイトルの通り、三溪園の"庭"をキャンバスに描かれたアート作品が「外苑庭園」に散りばめられています。
よく探しながら歩かないと見逃してしまいそうなほど溶け込んでいる作品から、同展の開催を知らずに三溪園に行ったリピーターが「これは何だろう?」「こんなのあったっけ?」と思わず立ち止まってしまうようなインパクトのある作品まで、「外苑」には14名(スウェーデン人 4名、日本人 10名)の作品が展示されています。
スウェーデン人アーティストの作品は、アーティスト自身が来日できない状況なので、現地で制作した作品を輸送したんだそうです!
キャンバスの枠が決まっている油絵などとは違い、屋外スペースだからこそ、どの範囲までをキャンバスと捉えるかは、作品を見る人によって変わるかも知れません。
筆者は三溪園の新緑、古建築との調和、対比に重点を置いて写真を撮ってみました。
「庭園」では、三密を回避しながら鑑賞ができ、かつ小鳥のさえずりや小川がせせらぐ音などが自然のBGMとなって心地よい美術館のような空間になっています。
②重要文化財の和空間に展示されたアート作品
「アートの庭」では、「外苑庭園」のほかに、重要文化財の中に、作品が展示されています。
「旧 燈明寺本堂」、合掌造りの「旧 矢箆原家住宅」には美術館に展示されていそうな絵画や、博物館に展示されていそうな作品まで、さまざまな作品が並んでいます。
まずは靴を脱いで重要文化財の「旧 燈明寺本堂」へ。旧 燈明寺本堂は、京都の木津川市にあった室町時代の建物です(1987年に移築)。
本堂のなかに入ると、目に入るのは大きな船! パッと見、木か何かの植物かと思いましたが、紙製の作品なんだとか!! 4人のスウェーデン人、1人の日本人アーティストの作品が展示されています。
そのほかにも映像や木を使った作品など、遠路はるばるスウェーデンから届いた作品が展示されています。
ここからは、三溪園の奥にある重要文化財「旧 矢箆原家住宅」へ。旧 矢箆原家住宅は、飛騨白川郷で有名な合掌造りの建物(岐阜県高山市荘川町から1960年に移築)で、今でもかやぶき屋根のふき替えや、虫よけのために煙を焚いたり、横浜にいながら白川郷の様子を垣間見ることができるスポットです。
この旧 矢箆原家住宅のなかには、絵画や造作物など、8人のスウェーデン人、7人の日本人のアーティストの作品が展示されていますが、どれも和の空間に調和した作品で、もともとそこに飾られていたのではないかと錯覚してしまうくらいです。
三溪園での散策に疲れたら訪れたい場所が外苑の大池の前にある「三溪園茶寮」。ここの横にある休憩所「月影の茶屋」にも作品がひとつ、展示されていました。
表側から見ると、2人の関取。裏側から見ると、関取が相撲をとっている様子が描かれているリバーシブルな作品。豪快に投げる様子でしょうか。
「三溪園茶寮」では季節限定の”春恋だんご”(300円)で一休み。表面をカリッと手焼きしたお団子に、いちご、うぐいす、さくら、うめの4色の餡がトッピングされた一品です!
一息入れたら、新緑狩りのために「内苑庭園」へ!
③新緑の遊歩道開放
「内苑庭園」では、5月9日(日)まで、聴秋閣の奥に広がる遊歩道を期間限定で開放しています。この遊歩道、新緑や紅葉の時期など、期間限定で公開されるスポットなんですが、聴秋閣と三重塔をセットで見ることができる、三溪園の絶景スポットのひとつなんです。
三溪園の新緑狩りについては、4月7日に掲載した記事<こちら>もご覧ください!
まとめ
三溪園を作った原三溪(1868~1939年)は、生糸貿易で財を成した実業家であり、美術品収集家でもあったので、三溪園でアートの展示会というのは、マッチする企画だと思いました。
「外苑庭園」は屋外で、訪問したのが平日午後だったこともあり、三密を回避しやすい「屋外の美術館」のようで、ゆったり開放感のある鑑賞ができました。期間限定の公開なので、行きたいけれど行けない!という方は是非、動画で鑑賞してみてください。
「横浜観光情報」Youtubeチャンネル
展覧会の概要
【名称】
アートの庭 - 北欧と日本の作家によるコンテンポラリーアート展
【開催日】
2021年4月28日(水)~5月12日(水)
【時 間】
9:00~17:00(入園は16:30まで)
【場 所】
三溪園(展示場所:外苑庭園、旧燈明寺本堂、旧矢箆原家住宅)
【料 金】
大人(高校生以上)700円、小中学生 200円
※観覧料は無料
<お問合せ>(公財)三溪園保勝会 TEL:045-621-0634
ノンプロライター。趣味は野球と写真撮影。自前のカメラ機材を駆使して横浜市内の観光スポットに出没します。お気に入りのフォトスポットは、昼は富士山、夜は美しい夜景が望める横浜ランドマークタワー 69階展望フロア「スカイガーデン」や、春の桜や秋の紅葉など、四季が美しい日本庭園「三溪園」など。
横浜発祥の牛鍋やナポリタン、ビールはもちろん、甘いもの好き。
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