ついに日本へ!世界巡回展・国内唯一の開催 横浜美術館「マリー・アントワネット・スタイル」11/23(月・祝)まで
横浜美術館
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横浜美術館では、2026年8月1日(土)から11月23日(月・祝)まで「マリー・アントワネット・スタイル」が開催中です。
同展はロンドンのV&A(ヴィクトリア&アルバート博物館)で話題を呼んだ展覧会の世界巡回初の地であり、国内唯一の開催のため、開催前から注目を集めてきました。
世界初公開の「マリー・アントワネット旧蔵の天然真珠とダイヤモンドの3連ネックレス」や、日本初公開の「首飾り事件」のネックレスの一部とされるダイヤモンドなど、歴史的に貴重な旧蔵品が集結。ドレス、宝飾、家具など約200点から、18世紀のファッション・アイコンであるマリー・アントワネットの美意識を多角的に読み解けます。
今回は、アジア巡回に向け再編成された展示に国内所蔵品を加えた“日本だけの特別版”です。
華やかな王妃像の裏にある複雑な人生や自立した人柄に迫り、現代でも「彼女が刺激的なわけ。」を感じられる内容は、美術ファンはもちろん、「ベルばら」世代、ファッションや映画好き、さらには夏休みの自由研究にもおすすめです。
約200点に及ぶ見ごたえのある展示品から、見どころをわかりやすくご紹介します。
◆ところで、マリー・アントワネットってどんな人?
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない。」という言葉で想起され、浪費家として語られがちなマリー・アントワネット。しかし同展を見終えたとき、そのイメージだけでは到底語り尽くせない人物だったことに気づくはずです。
オーストリア皇女として生まれ、14歳でフランス皇太子に嫁いだ彼女は、ある意味“人質”として自国の期待を背負い、18歳で王妃となりました。華やかな宮廷生活の裏側では、政治的緊張や複雑な人間関係が渦巻く過酷な環境が待ち受けていましたが、マリー・アントワネットはその中でも自らの美意識と生き方を貫き続けます。
37歳で断頭台に散った悲劇の王妃という一面だけではなく、時代の荒波の中で“自分らしさ”を模索し続けたひとりの女性。その姿こそが、今なお人々を魅了し続ける彼女のスタイルの核心なのかもしれません。

【ちょこっとガイド】
映画『マリー・アントワネット』(ソフィア・コッポラ監督/2006年)の冒頭にも描かれているように、マリー・アントワネットはフランスへ嫁ぐ際、祖国オーストリアとの決別とフランスへの忠誠を示すため、衣服から下着、装飾品まで一切をフランス製に着替えさせられ、化粧もフランス式へ改められました。
この政略結婚は、敵対していた両国の同盟を象徴するもので、この儀式にはフランス王室の一員となるための「洗礼」の意味も込められていたそうです。
◆短時間で攻略!これだけは見たいハイライト10選
約250年にわたる「マリー・アントワネット・スタイル」の変遷を、ドレスや宝飾、家具など約200点で紹介する同展。半日、1日かけて楽しみたいほど充実していますが、子連れや観光の合間など時間が限られる場合は、まず見どころを押さえて巡るのがおすすめです。
ここでは、特に見逃せない名品を厳選してご紹介します。(10点に絞るのも悩ましい!)
◇①~⑦【第1章】「マリー・アントワネット:スタイルの源泉 1770–1793」から7点
若くして異国の皇太子に嫁いだ彼女は、ドレスや宝飾、家具、髪型まで独自の感性で革新をもたらし、宮廷内外の流行を生み出しました。
その華やかさは産業や芸術を発展させる一方、民衆には贅沢の象徴と映り、やがて革命の標的に。
この章では、輝きと悲劇が交錯する彼女の歴史が紹介されています。
《1》ローブ・ア・ラ・フランセーズ(フランス風ドレス)
宮廷ドレスは、衣服というよりもはや“芸術作品”と呼べる豪華さ。
中でも正式礼装「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」は、背中に流れるワトー・プリーツと精緻なレースが特徴です。
暗い展示空間では生地の光沢や織りが際立ち、細部まで美しさを堪能でき、中には、どこか日本の「かすり」を思わせるものも。
165cmほどと当時としては高身長だったマリー・アントワネットのドレスの着丈は、実際はもう少し長かったかもしれません。


【ちょこっとガイド】
かつて扇は“コミュニケーションツール”として使われ、声を出さずに気持ちを伝えるための「扇言葉」が存在しました。
18世紀のフランス宮廷やヨーロッパ上流階級で流行した、扇子の動きで合図を送る秘密のサインです。
右手で顔の前に持つ:「私について来て」
左手で顔の前に持つ:「お近づきになりたい」
左手で持った大きく開いた扇子で顔が隠れないように顔の前に持つ:「私を待ってて」

《2》肖像画「コートドレスのマリー・アントワネット」
当時の国王ルイ15世が描かせた、17歳頃のマリー・アントワネットの肖像画。
ダイヤモンドのチョーカーは立体感たっぷりに描かれ、光を受けて輝く質感まで丁寧に表現されています。

《3》「マリー・アントワネット旧蔵の天然真珠とダイヤモンドの3連ネックレス」
日本はもちろん世界初公開となるこのネックレスは、展覧会でも屈指の見どころです!
大粒で均一な輝きを放つ天然パール119粒を連ね、留め具にはダイヤモンドをあしらった18世紀宮廷最高級のジュエリー。マリー・アントワネットが実際に愛用した数少ない現存品で、革命前の混乱を逃れるように国外へ密かに持ち出され、数奇な運命を経て現代まで受け継がれた“生き残りの宝石”として知られています。
その存在が公になったのは2018年。発表と同時に世界的なニュースとなり、大きな話題を呼びました。

《4》楼閣山水蒔絵水注(ろうかくさんすいまきえすいちゅう)
ダイヤモンドより、日本の伝統工芸品「漆」(海外では「JAPAN」とも呼ばれている)を重宝した母マリア・テレジア(女帝と称されるオーストリア女大公)の形見を含め、マリー・アントワネットは100点以上もの漆工品を所有し、ヴェルサイユ宮殿に飾っていました。
母ゆずりの“東洋工芸への目利き”も受け継いだ彼女は、漆器の美しさと価値を深く理解していたとされ、日本がどれほど身近な存在だったのかを物語っています。
展示期間:2026年8月1日(土)〜9月30日(水)

《5》マリー・アントワネットの肘かけ椅子(4点組の1点)
マリー・アントワネットは、30歳の年に王から贈られたパリ郊外のサン=クルー城を改修し、そのもっとも私的な空間である化粧室で、この椅子を実際に使っていたそうです。
白地に小花が散りばめられた張地や、背もたれ上部のモノグラム「MA」に、当時の王妃が好んだスタイルが息づいています。


《6》乳房ボウル
牛乳を飲むために作られた、乳房の形をした器は、フランスを代表する最高級磁器・セーヴル製で、その精巧さから、王妃マリー・アントワネットの胸をもとに型取られた、という説が語られるほどでした。

《ちょこっとガイド》
マリー・アントワネットは華やかなファッションアイコンとして知られる一方、フランス王家で初めて母乳育児を実践した革新的な女性でもありました。当時は乳母に任せるのが一般的でしたが、彼女は「子育てには愛情が必要」という新しい考え方を取り入れ、献身的に我が子を育てたと伝えられています。
同展では、出産を祝して贈られた品々や、母子や母乳をモチーフとしてあしらわれた品々も展示されています。
《7》サザーランド・ダイヤモンド
マリー・アントワネットの評判を失墜させ、フランス革命の引き金の一因となった「首飾り事件」。その首飾りの一部とされるダイヤモンドが、今回ついに日本で初公開されます。
中央に据えられた一粒は、約15カラットという圧巻の大きさ。
そのまばゆい輝きを、ぜひ会場でご自身の目で確かめてみてください。

《ちょこっとガイド》
フランス革命は、1789年に始まった市民による政治・社会の大変革です。絶対王政や特権階級への不満が高まり、王権が崩壊して共和政が成立。自由・平等の理念が広まり、世界史に大きな影響を与えました。
同展では、王妃マリー・アントワネットの処刑に用いられたとされるギロチンの刃まで展示されています。
教科書で学んだ「フランス革命」。その“本物の歴史”の一部をぜひ会場で体感してみてください。

◇⑧【第2章】「マリー・アントワネット:追憶と偶像化 1800-1940」から1点
マリー・アントワネットの死後、マリー・アントワネットのスタイルは再評価され、王党派や皇后ウジェニー、ブルジョワに受け継がれました。関連品の収集や出版物を通じてイメージが広まり、20世紀初頭には彼女の美意識は「偶像」として確立しました。
《8》皇后ウジェニー
ナポレオン3世の皇后ウジェニーを描いた肖像画。
彼女はアントワネットのスタイルを敬愛し、その華やかな美意識を再び宮廷に呼び戻した人物として知られています。

《ちょこっとガイド》
パリ5大宝飾店は グラン・サンク(Les Cinq Grands) と呼ばれ、メレリオ・ディ・メレー、ショーメ、モーブッサン、ブシュロン、ヴァン クリーフ&アーペルの5ブランドを指します。
1780年創業のショーメはナポレオンの御用達で、創業者ニトは王妃マリー・アントワネットの専属ジュエラーのもとで修業した人物。その美意識は今もメゾンに受け継がれています。

◇⑨~⑩【第3章】「永遠(とわ)に新しく─マリー・アントワネット・スタイル」から2点
マリー・アントワネットの美意識は、現代のファッションや映画、音楽にも影響を与え続けています。パステルカラーやリボンの要素は、女性らしさや多様性への問いにもつながり、30本以上の映像作品で引用されるなど、彼女は今も時代を超えたミューズです。
この章では、21世紀の作品の一部をご紹介します。
《9》キルスティン・ダンスト着用のドレス
映画『マリー・アントワネット』(ソフィア・コッポラ監督/2006年)で、キルスティン・ダンストが着用した衣装3点も展示されています。
歴史の中で誤解されてきた王妃像を、現代的な感性で描いた同作は、第79回アカデミー賞で衣裳デザイン賞(ミレーナ・カノネロ)を受賞。その栄誉あるドレスが、今回の展示に並びます。

《10》アニメ柄トワル・ド・ジュイのミニ・パニエドレスと共布のブーツ(モスキーノ 2020-21秋冬コレクション)
当時は“脚を見せるのはご法度”だった宮廷文化を、超ミニのパニエドレスとロングブーツで大胆にアップデート。
現代的で自立した女性像が表現された一着も。

◆アントワネット気分をさらに盛り上げる鑑賞前後のお楽しみ
会場内外では、展示の余韻をそのままに、王妃気分を盛り上げる企画が勢ぞろいしています。
アントワネットの世界観をさらに楽しめる、鑑賞前後の“とっておきの寄り道”をご紹介します。
《1》コラボグッズ
ロゴ入りトートバッグやポーチのほか、王妃のモノグラム「MA」や出展作品であしらったオリジナルグッズが多数登場します。
さらに『ベルサイユのばら』とのコラボで、オスカル関連アイテムも充実。アクリルミラーやホログラム缶バッジ、クリアフォルダなど、展覧会の余韻を持ち帰れるラインナップです。
※グッズ各商品の在庫には限りがあります。詳細は展覧会特設ショップ混雑・グッズ情報Xをご確認ください

《2》コラボレーションアフタヌーンティー
会場からほど近いウェスティンホテル横浜では、「マリー・アントワネット・スタイル コラボレーションアフタヌーンティー」を提供しています。
王妃の美意識を映した華やかなスイーツやセイボリーが並び、展覧会チケット付きプランも楽しめます。
期間:2026年7月17日(金)~10月31日(土)

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《3》フレンチレストランの特別コース
会場から徒歩圏のヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルのフランス料理「アジュール」では、特別コース「Petit Trianon(プチ・トリアノン) ~マリー・アントワネットの追憶~」が提供されています。
王妃ゆかりの料理を味わいながら、展覧会の世界観を美食で堪能できます。
期間:2026年8月1日(土)~11月23日(月・祝)

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《4》その他のお楽しみ
展覧会にあわせて、さまざまな企画も実施されています。
大学生は無料で観覧できる 「キヤノン・ミュージアム・キャンパス」、みなとみらい線の 記念ラッピングトレイン の運行、会場前での アイスワゴン出店、そして 学芸員による関連イベント など、多彩な企画が揃っています。
展覧会とあわせて楽しんでみてはいかがでしょうか。
※詳細は特設サイトをご確認ください。
◆まとめ
横浜美術館はみなとみらい駅前という抜群の立地。
日本・世界初公開を含む本展では、マリー・アントワネットが愛した品々から人柄・人生まで、多面的な人物像に触れられます。
きらめく作品や可愛らしい展示が並び、子どもから大人まで楽しめる内容で、美術ファンはもちろん『ベルばら』世代や、夏休みの自由研究にもぴったり。
唯一無二の王妃が築いた革新的な「スタイル」が、なぜ今も人々を惹きつけるのかを体感できます。
日本での巡回は横浜のみ。
贅沢なだけではない、彼女が後世に残した「スタイル」にじっくり浸りながら、“彼女が刺激的なわけ”を横浜で探してみてください。
一部を除き写真撮影が可能なのも嬉しいポイントです。
開催概要
展覧会:「マリー・アントワネット・スタイル」
会 期:2026年8月1日(土)~11月23日(月・祝)
休館日:木曜日
※8月13日、9月24日、11月19日は開館
時 間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
※11月21日・11月22日は20:00まで
観覧料:一般 2,500円/大学生 1,600円/中学・高校生 1,000円/小学生以下 無料
<お問い合わせ>
050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL
港ヨコハマに流れ着いた引っ越し多めのバガボンド。
MBTI診断は冒険家型。趣味は旅行(建築探訪、史跡巡り)、数独、野球、相撲、洋画、洋楽。
好きな横浜スポットは、ナイターに浮かび上がる横浜スタジアム、街中のオアシス元町公園水泳場。
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